ふんわり系男子が考えてること。
『いちごとべりーのフルーツタルトと
いちじくとクリームチーズのケーキです』
私と彼方くんの前に注文した
ケーキが静かに置かれた。
ちらりと彼方くんを見ると
無言でよだれ出てそうな顔してる!
『美味しそうだねっ』
私が彼方くんに話しかけると
彼方くんはこくこくと頷いて
もうフォークを持ってる。
早く食べたいんだねっ
もう可愛すぎっ
『ん!おいしい!』
『やべー』
私と彼方くんはほぼ同じタイミングで
ケーキを口に入れて同じタイミングで
感想を言った。
でも彼方くん、あなた私のケーキに
完全に目がいってるよ!
『…食べる??』
『い、いいの?』
『うん!はい!』
私は彼方くんにケーキを近づけた。
でも彼方くんはケーキにフォークを
さそうとしない。
…てか、私を見てない??
『…彼方くん??』
『ももが食べさせて?』
『え!?/////』
これって、あーんしてってこと??!
『…早く』
ゴクリ。
私は少しだけ震える手で
フォークを握り、さくっとケーキを
切ってフォークの上に乗せた。
視線だけを彼方くんに向けると
いつもどうり薄く微笑んでる彼方くん。
私と目が合うと、にこっと微笑んだ。
きゅんきゅん!!
ずるいよ、こうゆうときに
そんなあまい笑顔なんて…!
私は緊張しながらも
彼方くんの口にフォークを近づける。
彼方くんはじーっと私を見ながら
口を開けた。
もう!恥ずかしいんだから
見てこないでっっ!
も、もしかして彼方くんって
実はS…!?
そんな事思いながらも
無事ケーキは彼方くんのお口の中へ。
ぱくっとフォークごと くわえた
彼方くんはそのままにこっとして
フォークを離してくれた。
待って、今の動画に撮れば良かった…!!
彼方くんはもぐもぐしながら
『ふふっ。もものも美味しいねっ』
って笑った。
あー!可愛い!!
今日はホントに来て良かった!!
『ねえ、もも。俺のも食べる?』