ふんわり系男子が考えてること。
『りょ、遼くんっ』
イヤホンをつけて何かを
聞いている遼くん
私は気づいて
もらうために目の前に立った。
『‥‥お。』
遼くんは私に気づいて
イヤホンを外して壁についてた
体を離す。
そして昔と変わらないかっこいい
笑顔で笑った。
『久しぶり。もも』
その笑顔に安心して私も にこっと笑う。
『久しぶり。私を待ってたんだよね?』
『ん?うん。ちょっと話さなきゃ
いけないことあって。』
『蓬原くんっこっち!』
遼くんの声と被さって
彼方くんの名前を言う女の子の声が聞こえた。
振り返ると女の子に腕をひっぱられて
向こうに歩いていく彼方くんの後ろ姿が
見えた。
‥‥だれ?あの女の子。
私、知らない。
私は目の前の遼くんを忘れて
あとを追いかけた。