真夏の恋便り
――――……
「………」
「普通だろ?お前……」
彼女も“普通”って書くなよ。
けど、追い付かないとか可愛い。
「彼女は“普通”というのに、憧れてるらしい」
はぁ?
「知らねーよ、そんなの……」
「俺の彼女が言ってた。彼女はいーとこのお嬢様なんだって…」
お前、彼女居たのかよ?
いつの間に?
「彼女居たのかよ?…つーか、彼女と彼女は友達?」
「そうだよ。俺に彼女居ないと思った?俺がお前を好きだとか思った?……ばーかっ!!」
相変わらず、嫌な奴だけど、こいつなりに協力してくれたんだ。
少しは感謝してやるよ?
何も友達ならば、まどろっこしい事しなくても紹介してくれれば良かったのに?
疑問に思い、コイツに聞いたら、彼女が自分の事を知ってもらいたくて、その上、少しでも仲良くなりたかったらしい。