真夏の恋便り
―――次の日。


高校の前で、あの美少女は待っていた。


アイツの返事を伝えなきゃな。


俺の高校は、今時は珍しくなってきている、男子のみの高校だ。


そんな訳で、ジロジロと見られている、名も知らぬ美少女。


俺の姿を見て、駆け寄ってくる。


返事を待ち侘びていたのか?


「おはようございますっ!!あっ…あの…」


「おはようございます。……返事はオッケーだって。良かったね」


アイツの返事を聞いて、今日も頬を赤らめている美少女は、とても可愛く、アイツがうらやましく思う。


「じゃあね。何かまた伝えとく?」


「じゃ、また手紙を…渡してくれる?」


手紙をまた渡すの?


何故?


疑問は残るが、とりあえず受け取った……。


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