☆Friend&ship☆-妖精の探し人-
「ぐへぇっ」
ぴゅーん、ガラガラガッシャーン。
「…」
「あれぇ?悪い子はどーこーにーいーるーのーかーなーあー?」
「あなたでしょ。セレン可哀想だから吹っ飛ばさないでよいちいち」
絶対堪えてないしね、とシルンがキングに言った。
「いーんだよ、ここ数日悪い子がいるから」
ものすごく大きなパドルを担いでキングがいい笑顔で言った。
「全然痛くないだろ?でもめっちゃ吹っ飛ぶし(笑)」
「…ホントに?」
「うん、まーなー。てなわけでお説教タイムだなセレンちゃん。さあ覚悟しろよ♪」
「…いや音符ついちゃってるし」
ずりずり引きずられていくセレンは申し訳程度に抵抗していた。
「つーかー!無視すんなよ特にそこで楽しそうに二人でババ抜きやってるやつ!ぜってー楽しくないのに笑顔でやるなぁ!」
「よおヘリオ。生き返って何よりだー」
「ちょっと!どさくさに紛れて三枚捨てるの駄目だよ!」
茶髪のたれ目キースが銀髪つり目ウィングにカードを押し付ける。
「だって構ってほしーもーん!」
「黙れ幼稚園児」
「まてシルン全世界の幼稚園児に謝れよ!」
「おいこらどういうことじゃぁぁぁ!!」
「すみませんでした。心からお詫び申し上げます」
「こらそこぉ!謝んな俺が幼稚園児以下って言いたいのかてめーらぁー!」
「違うよ、怒らないで船長」
キースが天使の微笑みで言った。
「以下じゃなくて未満だよ」
「ひでぇ!優しいキースに言われるとダメージが!」
ヘリオのヒットポイントは瞬く間に0になってしまったが、スキル「開き直る」でHP1で持ちこたえた。
画面が赤く点滅し始めたが、スキル「ポジティブ!」でHPとAPは全快した。
「前向きって無敵だね」
「無敵っていうか、馬鹿は風邪引かないってやつだと思う」
「あ、同じく~!」
ここのクルーは皆冷たい。