☆Friend&ship☆-妖精の探し人-
「なにをしているんだ?…喧嘩か?」
「N様」
フラッと現れたNは、部屋の中を覗き込んで楽しそうにそう聞く。
ゼロは即座に反応して軽く会釈した。
「え、えぬ様…」
「ずいぶん追いつめられているようだが何かあったのか」
セレンは余裕がなさそうだった。
「ブライド、君を呼びに来たんだよ。すまないな」
「はい」
ゼロはキングたちに軽く会釈し、Nに向き直る。
「図書室を見せてほしいと。案内してあげなさい、セレン君も一緒に行ってきなさい」
「はい」
二人ははそう呟いて小走りで去って行った。
「…全く、真面目なことだ」
Nは微笑んでそう言って、空をじっと見つめた。
「…」
「…リトル君に似てきたな」
二人して困ったものだと、Nはにっこり笑った。
「何?もともとじゃねーの?顔と性格が一致しすぎて不思議にすら思ってなかったわ」
「ああ、分かる(笑)」
何でブライドはこんなに虐げられるんだろうか、そうNは思った。
すごくいい人なのだが。
「彼はもともと高慢な少年だったんだ。まあそのときはもう少し整った顔たちだったしな…」
Nは苦笑しつつもそう言った。
「才色兼備の若きエリート…それがブライドの肩書だったな。もう遠い昔のように思えてしまうが」
「何で?つか、あいつもともと機械だろ?」
「…いや、ロメに聞いていないのか?ゼロは機械少年(カスタムボーイ)だが悪魔だ。元は悪魔科鬼だぞ」
キングは首を傾げたが、へリオはそう言えばと呟いた。
「聞いた気がするわ。ゲームの名前かと思ったけど」
「…何かブライドに恨みでもあるのか?」
「いやぁ別に」
「見た目だよな、あえて言うなら」
「…君ら最低だな。人を見かけで判断するな」
「はーい」
「…反省してないだろう」
Nはそう呟く。
「…ブライドはブライドで辛かったことがあるんだ。彼は子供の頃から常に追いつめられてきたからな」
Nはそう言ったが、へリオはへぇとそう言って。
「興味ねーや」
「同じく!!」
「…」
同意までされてしまったら、もう取り付く島もなく。
Nは肩をすくめた。