☆Friend&ship☆-妖精の探し人-
「ありがとな、N。じゃあ」
「是非もう二度と来ないでください。…N様もそうおっしゃってください」
「また来なさいへリオ君。今度はセレン君とデートで…」
ゼロの訴えを無視しつつ、Nは半笑いのまま言った。
「嫌です、絶対に嫌です。これ以上私の心を傷つけないでください…」
帰ってくるならL君一人でお願いしますとゼロは真剣に言ったが、聞いてもらえなかった。
「ロメさん、ヒツジさんありがとうございました。大切にします」
「うん、いいよー」
セレンは小さな箱を大切そうに抱えている。
すーすーと平和な音がするそれを愛おしそうに見つめつつ、セレンはゼロたちに手を振った。
「次にお会いするときこそは棺桶で」
「やめてくださいお願いします首が飛ぶ!!本当に死にます殺されます!!」
ゼロは土下座せんばかりの勢いで頭を下げた。
ロメはふふふと微笑みながら
「私と生涯を添い遂げよーブライド~♪」
「…」
それは無視して、ゼロは心配そうにセレンを見つめた。
当のセレンは箱をただただじっと見つめている。
「…L君」
「じゃあ、行くなぁ、お世話んなりました」
へリオはそう言って、船を浮かせる。
数秒後、船は跡形もなく消えた。