とろける1/2 かぼちゃプリン
………っく………!!
打ち付けられた砂嵐に俺はどうしようもなくただ再び体制を崩し砂の上に倒れこんだ時だ……。
「……ここから出れば大丈夫だ。」
気のせいなのか…男性の声が野太く聞こえてきたのに気付き俺はその姿を探すといつのまにか砂嵐が螺旋のように開け先ほどみえた建物の扉にいる人だかりに気づく。
その人だかりの中心に今までみたことのない美しくそして悲しい眼差しで男性をみつめるその姿を捕らえる。
その女性に位の高いのか男性は女性の頭に布を優しくまいて微笑む。
「こんなことしたら…あなたが困ることになるわ…。そんなことになったら…私……。」
その女性は今にも泣きそうな表情でその男性をみつめる。
その表情に……懐かしさがなぜかこみあげてきた。