とろける1/2 かぼちゃプリン
どんな借りがあるんだって……??………それを話すと長くなるからまた詳しくはしかるべき時に話すとして……。
「制服よく似合ってよかったねー!!
皐月ちゃんとも待ち合わせてるのかい??」
後部座席にもたれた俺をバックミラーでのぞく運転席のおじさんは愛用のオレンジのエプロンにうさぎがプリントされている今日もエプロンをまとい車を誘導しながら話かけてきた。
「――うん、まあ……。」
「若いっていいなー!! おじさんも高校時代に戻りたいよ!!」
ボサボサの髪型によれよれの白衣を見に纏う時代遅れの博士姿のおっさんは助手席に座りながら空をみあげている。
「俺も……!! 」となんだか二人盛り上がっているのをシカトしながらため息をつき窓の外をみつめる。
歩道ですれ違う学校の制服を着た学生やスーツ姿の通学、通勤の人達で群がるのを追い越し俺が今日から通うことになる私立 陽炎聖堂学園 高等部へと車は進んでいった。