悲しみに、こんにちは

「……そういえば、ユズ。あんた、相沢君とどうなの?上手くやってんの?」


「昨日、ふられた。」

ラブちゃんの口から食べかけのメロンパンが落ちた。きちゃない。


「またっ!!」

「また、ふられた。
本当、私ふられてばっか。馬鹿みたい。相田むかつく。」


「……あんた可愛いのにね……あと相沢だよ」


そうそう、相沢君。昨日、私を振った相沢君。恋に落ちたらしい相沢君。


「ユズキってさあ、」


「なあに?」


「本当に、好きだったの?相沢君」


あー、この質問
一番困るんだよなあ。

でもね、答え決まってんの。


「好きだったよ」


だって、恋じゃないもん。
好きじゃないから、『好き』って簡単に言えるよ。
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