恋愛成就

愛麗の家に行く事にした俺。
…愛麗は、俺に

｢…お兄ちゃんいますんで、よろしくです｣

｢愛麗、近くにいるか？…それとも、部屋にいるとか？｣

｢…怖いんで、部屋行っときますって言いたいですけど
一緒にいたいんで…｣

可愛い事言ってくれるじゃん。
一緒にいたい、か。
よし、腹くくって頑張りますか…
頑張らなきゃな。

｢…この間のヤツ、何。｣

｢この間は、自己紹介も出来ずすいません｣

｢…別に｣

｢佐久間蓮琉と言います。
…見た目でどんな奴かわかります？｣

…そうだ、あれ着てくればよかった。
付き合ってる事くらいはあの時に分かっただろう

｢…コイツの彼氏。｣

｢あ、まぁそうですけど。｣

｢年下にしか見えない｣

…いくつだと思ってんの？俺のこと
そんなに、童顔かな…幼いのか俺。
うわー、傷つくわ。

｢22なんすけど。｣

｢…同い年か｣

｢お兄ちゃん、やめて…蓮琉さんに色々言わないでよ｣

｢…お前が悪いんだろ。多分だがな、親父が怒るだろうな。｣

｢知らないよ…お父さんなんて。｣

…愛麗の父親？
どういう事だろう。また、問題か？
愛麗には問題が付きものか。

｢…真剣に付き合ってるつもりなんすけど
俺じゃ、愛麗には合わないと｣

｢愛麗には、翔惟がいるだろ｣

翔惟って…アイツのことか？？
だって、あいつは愛麗にとっては最悪な奴だろ？
それで、付きまとってんのかアイツは。
あー、納得…許嫁っつー事か。
いまどき珍しい…愛麗も大変だな
親の決めた奴との結婚って

｢…翔惟には渡す気ないんで俺。｣