嘘から始まる恋だった
「そんなことで嫌いならない。麗奈は汚くない…綺麗だよ」
「うそ…あの男以外受け付けない体になってしまった…こんな私でも抱ける?」
一瞬、言葉を失った。
「あいつしか受け付けないって?」
「……あの人から逃げたくて、何度も他の人に抱かれようとしたの…でも、体が拒むの。あの人以外の男が怖くて、いつもできないの」
「あいつに何をされたんだ?」
腕の中で震える麗奈の体。
「……わかんない…いつも、俺以外の男に抱かれない体にしてやるって言われて……あの人以外の感触が……肌を触ると……気持ち悪くなるの」
……一つの結論が出た気がした。
あいつは、麗奈を抱きながら洗脳していたんだ。俺がこれからしようとする事を既に奴は彼女に刷り込んでいたという事に怒りしか湧かない。
「…大丈夫だ。俺がお前を治してやる」
今度は、俺だけに感じるように…
俺以外、抱かれたいと思わないように…
今から、彼女に俺を刷り込んで、のめり込ませてやる。
「…嫌だよ…高貴を受け入れられなかったら…私を嫌いになるもの」
「大丈夫だから…俺を受け入れなくても好きな気持ちは変わらない。必ず、俺を受け入れられる体に治してやるから逃げるな」
なぁっと彼女の頭を撫で、順番に顔中にキスを落として落ち着かせていく。
泣き止んで俺にしがみついてくる麗奈。
愛しくて…
頬に手を添え優しく唇に触れた。
何度も愛しむように触れて……
「好きだよ」
と囁く。
「……こうき…好き、大好きなの」
「フッ、やっと認めたな…麗奈の口から言ってくれるのをどんなに待ったと思う⁈」
「……ごめんなさい」
「俺は辛抱強いんだ。だから…ゆっくりでいいから一緒に愛し合おう」
啄むキスを繰り返しながら、俺はスーツの上着を脱いで床に放り投げる。
バサッと落ちる音に麗奈が頬を染めていく。
「…無理強いはしないから……俺だけを見て俺を感じて…」
再び、彼女の唇を塞ぎゆっくりと深めていくキス。
唇を優しく撫でるように舌でなぞり、甘く噛みつき体の強張りを解いていく。
彼女が焦れったくなり、誘うように口を開くけど…下唇を食んでプルっと揺らし離す。
「……ぁ、‥はぁっん」
物足りなさそうに瞳を潤ませて見つめてくるから…俺はチュッと唇だけで投げキッスをし誘惑する。
彼女は、膝を立てて立つと俺の首に抱きつき俺の唇に触れ自ら舌を絡めてくる。