ブレスフル クリスマス
-10-
海辺の公園から
山側へ続く結構急な坂道沿いには
オシャレなカフェがたくさん並んでる。

その中の一軒に入って
私とケンジさん
向かい合って座ってた。

ちょっとレトロな調度品類。
木製で重厚感のある深い茶色の年季の入ったテーブル。
イスなんかふかふかのひとり掛けソファ!
自然と深く腰を下ろして身をゆだねたくなる。

店内の照明はレトロなランプが各テーブルの上に
天井から吊り下げられてる。

BGMは・・・ジャズ?そのへんはなんかよく分からんけど
時間がゆっくり流れてるような空間・・・。
大人ないい雰囲気やなぁ。

まぁ、ウチのカフェにかなうほどオシャレなとこはないけどなっ!
高級感では負けてるけど!

「なににする?」
「ミルクティで」
私がそう言うと
ケンジさんは店員さんを呼んで
手際よくオーダーしてくれる。

ケンジさん、やっぱり大人やなぁ。
聡とは大違いやわ!
聡なんか自分のんオーダーしたら
あとは知らん顔やねんもん。
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