ブレスフル クリスマス
「オレだって・・・きれいに割り切れてたわけじゃない」

私、謙司さんの顔をパッと見上げる。
謙司さんは背が高いから
この距離やとホントに“見上げる”って感じになる。

「志穂からの伝言聞いた時は行くつもりなんてなかったんだ。だけど、透子ちゃん、言っただろ?ちゃんと話した方がいいって・・・それが電話切ったあともずっとアタマに残って、ちゃんと言わなきゃいけないことがあるんだって思った」
「言えたんですか?」
「うん、今までありがとう、幸せにって・・・。割り切って付き合ってたつもりだったのに、いざその時が来ると思ってたよりショックだったんだな・・・」
謙司さんが若干愁いの混じった微笑みを見せる・・・。

「それって今でも吹っ切れてないってことですか?」
「いや、伝えなきゃいけないこと伝えられたから・・・うん、透子ちゃんのおかげ」

そう言った謙司さんの笑顔に思わず

ドキッ!

胸が鳴る・・・。

いや・・・
なんか
すごいうれしい・・・・・・。
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