ブレスフル クリスマス
ごめん、まきちゃん・・・。
私、ホンマは気付いてる。

日に日に
謙司さんの存在が
私の中で大きくなってること・・・・・・。

あのあと
謙司さんの“ビジネス”携帯が鳴って
横暴な上司に『すぐに帰って来い!』って言われたらしい。
すぐゆうても・・・新幹線で3時間かかるんやけどな。

あの日は・・・もう全部仕事終わって
こっちへ来る最後の日やってんて。
最後にクリスマスツリー見れたし
お気に入りの見晴らし台にも行けたし
私ともいろいろ話せて楽しかったって言ってくれた。
この街でイヤなこともあったかもしれんけど
あんな女の子とお茶したな。とか
時々思い出してくれたらうれしいなぁ・・・なんて思ってる。

そやから、もう会うことはないし・・・
たぶん、この気持ちが謙司さんの言ってた
“次への糧になる!”
やと思うねん。
だから、謙司さんへの気持ちは
これ以上大きくならんうちに封印するって決めた。
なにより、謙司さんみたいな大人の男の人に
子どもの私なんかが適うわけない。
それこそ、対象外もいいとこやろ!


「なぁ!前、まきちゃんゆうてたやん?合コンセッティングしたるって」
「え、あ・・・うん」
「私、行ってみようかなぁ?」
< 32 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop