抱えきれないほどの花束をあげよう!
翌日、敦美は学校にいる享祐のところに電話をかけると、甘味処 七橋の享祐の部屋にきてほしいと言われ、深呼吸してから敦美は出かけていった。
「あの、高瀬です・・・失礼します。」
「おぉ、入れ。」
「先生、ご心配おかけしてすみませんでした。
あの、私・・・。」
「絵を描くのは嫌いか?」
「嫌いってわけじゃないですけど、絵を描くことよりももっとやりたいことがあるんです。
美術部よりも園芸部に入りたいんです。
合宿前にわがままをいって大変申し訳ないんですけど、やっぱり私は・・・絵の具よりも土を触っていたくて。
すみません!先生にはほんとにお世話になったのに。ごめんなさい。」
「そうだなぁ。合宿も高瀬が来てくれるものだと期待してただけに痛いよなぁ。」
「えっ・・・そんなぁ。」
「ここでバイトしてるときに、高瀬目当てに来た男どもをたたき返すのも大変だったしなぁ。
それで、もう部活やめますはないよなぁ。」
「でも、私・・・もう、できません。
画材屋さんとか無理です。お願いです、美術部をやめさせてください。
やめさせてくれないなら、出席しませんから!
それじゃ、失礼します。」
部屋を出ていこうとする敦美の腕を引き寄せ、享祐は言った。
「待てって・・・やめさせないとは言ってないだろう。
やめてもいいが、俺の言い分もきいていけって。」
「先生の言い分?」
「担任をやっていて、高瀬ならマネージャーをやってくれると思ったんだ。
元気で優しくて、部活もやってなかったから・・・。
合宿のためにバイトまで願い出てくれたこともすごくうれしかったし、これは絶対安全でやりがいのあるバイトを探してやらなきゃって、叔母さんの店を紹介したんだけど、あんなに人気者になるとは予想外でびっくりした。
気がついてみりゃ、俺もしっかりはまってたんだな。
ずっと高瀬の顔を見ていたくなってた。」
「えっ!?」
享祐は再び敦美の腕をぐぃっと引き寄せると敦美を強く抱きしめていた。
「美術部が合わないなら、やめていい。
けど、俺は高瀬が手放せない!好きになってしまったんだ・・・敦美のこと。」
「うそ・・・。」
「嘘じゃない、来年度は教師をやめて敦美をさらってしまおうかと思ったくらいだ。」
でもそうはいかないみたいだな。
担任やってるかぎりは生徒の夢はかなえてやらないと。
だから、やりたいことをやってごらん。
そのかわり・・・俺のやりたいことも叶えさせてもらうぞ。」
享祐は抱きしめていた敦美の唇に強く自分の唇を押し付け、敦美が息もつけないほど何度もキスを繰り返した、
「うぅ・・んぁ・・・」
敦美は唇どうしの軽いキスなら、初恋の頃や中学でもなかったわけでもないが、こんなに長い大人のキスは初めてだった。
直弥とだってこんなキスはしたことがない。
体が抱きしめられているから動かないわけではない。
享祐の腕は片方しか敦美の体を支えてはいなかったし、もう片方は敦美の首から顎にかけてをつかんでいた。
そして、享祐の唇が敦美の首筋をなぞり始めると、敦美は声をしぼりだすように「だめ・・・」と声をあげた。
「嫌か?」
享祐の声に敦美は涙ぐんでコクンとうなづいた。
享祐は敦美を手放すようにして送りだした。
「敦美のやりたいことをすればいい。
残りわずかだが、夏休みを楽しめよ。宿題も忘れるな。
今日は送ってあげられないけど・・・2学期には笑ってまた会おうな。」
敦美は何もいわずに外に飛び出した。
街を何時間か歩いてまわって、どうやって寮までもどってきたかも忘れてしまっていた。
「あの、高瀬です・・・失礼します。」
「おぉ、入れ。」
「先生、ご心配おかけしてすみませんでした。
あの、私・・・。」
「絵を描くのは嫌いか?」
「嫌いってわけじゃないですけど、絵を描くことよりももっとやりたいことがあるんです。
美術部よりも園芸部に入りたいんです。
合宿前にわがままをいって大変申し訳ないんですけど、やっぱり私は・・・絵の具よりも土を触っていたくて。
すみません!先生にはほんとにお世話になったのに。ごめんなさい。」
「そうだなぁ。合宿も高瀬が来てくれるものだと期待してただけに痛いよなぁ。」
「えっ・・・そんなぁ。」
「ここでバイトしてるときに、高瀬目当てに来た男どもをたたき返すのも大変だったしなぁ。
それで、もう部活やめますはないよなぁ。」
「でも、私・・・もう、できません。
画材屋さんとか無理です。お願いです、美術部をやめさせてください。
やめさせてくれないなら、出席しませんから!
それじゃ、失礼します。」
部屋を出ていこうとする敦美の腕を引き寄せ、享祐は言った。
「待てって・・・やめさせないとは言ってないだろう。
やめてもいいが、俺の言い分もきいていけって。」
「先生の言い分?」
「担任をやっていて、高瀬ならマネージャーをやってくれると思ったんだ。
元気で優しくて、部活もやってなかったから・・・。
合宿のためにバイトまで願い出てくれたこともすごくうれしかったし、これは絶対安全でやりがいのあるバイトを探してやらなきゃって、叔母さんの店を紹介したんだけど、あんなに人気者になるとは予想外でびっくりした。
気がついてみりゃ、俺もしっかりはまってたんだな。
ずっと高瀬の顔を見ていたくなってた。」
「えっ!?」
享祐は再び敦美の腕をぐぃっと引き寄せると敦美を強く抱きしめていた。
「美術部が合わないなら、やめていい。
けど、俺は高瀬が手放せない!好きになってしまったんだ・・・敦美のこと。」
「うそ・・・。」
「嘘じゃない、来年度は教師をやめて敦美をさらってしまおうかと思ったくらいだ。」
でもそうはいかないみたいだな。
担任やってるかぎりは生徒の夢はかなえてやらないと。
だから、やりたいことをやってごらん。
そのかわり・・・俺のやりたいことも叶えさせてもらうぞ。」
享祐は抱きしめていた敦美の唇に強く自分の唇を押し付け、敦美が息もつけないほど何度もキスを繰り返した、
「うぅ・・んぁ・・・」
敦美は唇どうしの軽いキスなら、初恋の頃や中学でもなかったわけでもないが、こんなに長い大人のキスは初めてだった。
直弥とだってこんなキスはしたことがない。
体が抱きしめられているから動かないわけではない。
享祐の腕は片方しか敦美の体を支えてはいなかったし、もう片方は敦美の首から顎にかけてをつかんでいた。
そして、享祐の唇が敦美の首筋をなぞり始めると、敦美は声をしぼりだすように「だめ・・・」と声をあげた。
「嫌か?」
享祐の声に敦美は涙ぐんでコクンとうなづいた。
享祐は敦美を手放すようにして送りだした。
「敦美のやりたいことをすればいい。
残りわずかだが、夏休みを楽しめよ。宿題も忘れるな。
今日は送ってあげられないけど・・・2学期には笑ってまた会おうな。」
敦美は何もいわずに外に飛び出した。
街を何時間か歩いてまわって、どうやって寮までもどってきたかも忘れてしまっていた。