抱えきれないほどの花束をあげよう!
夕食の後、両親から伝えられたのは、敦美を寮生活させることだった。
「えっ、私が高校の女子寮に入るの?」
「ええ、あなたここにきてからよく言ってたでしょ。
自分の自由にいろんなことがしたいって。
だからもう高校だって2年になるし、直弥さんもお父さんの仕事に慣れてきたことだし・・・そろそろお嫁さん探しもしなきゃね。」
「俺はまだそんな・・・それに、敦美を急に寮にいれるなんて。
やっと、俺たちは兄妹としてわだかまりなく話せるようになってきたのに。」
「いえ、世間ではどうみられるかわからないわ。
そうでしょう・・・お父さん。」
「ああ、とくに直弥は今大切な時期だからな。
敦美は年は離れているとはいえ、血はつながってはいないんだから、誤解をまねくもとだ。
だから・・・敦美、すまんね。
そのかわり卒業したら、いい縁談話をたくさん用意してあげよう。
いや、敦美はかわいいから、すぐに彼氏ができるかもしれんな。
いい男なら、応援するぞ。」
「ま、まだ、そんな人いませんってば・・・。
でも、お兄様たちが私がここにいることで、立場が悪くなってしまうのは困るので私・・・寮生活がんばります。
2年間じゃないですか。
それに、休日とか帰りたいときはここにきていいんでしょう?」
「それがね・・・この家はお父さんの部下の人に住んでもらうことになってね。」
「ええっ!!」
「そんな話は俺はきいていません!いったいいつの間に?」
「ああ、直弥。じつはな、1年ほどおまえにはアメリカに行ってもらうことになる。
昨日、話が出てただろう。
ワシントン支社で社員たちがうまくかみ合ってないらしくてな。」
「それで、1年もですか?」
「まぁ、騒動が落ち着くのは3か月もあれば落ち着くだろうが、ついでに支社長としてな・・・がんばってみてくれないか?
私ももう年なのでな・・・飛び回るのはかなりきついんだ。
それと私たち夫婦は工場のある福井の方へ行く。
古い工場がちょっと不安でな。
点検の用事と工場の仲間たちとのんびりした空気で生活してみようかと思ってな。」
「じゃ、冬弥はどうなるんです?」
「俺は心配いらないよ。俺はどこでも仕事できるし、都内にオシャレなマンションでも借りるから。」
「よし、決まったな。」
と、淡々とした感じで家族はバラバラになることが決まったのだった。
寝る前になって、台所で水を飲もうとやってきた敦美に直弥が声をかけた。
「大丈夫か?」
「うん、直兄様もワシントンなんて、大変なのに。」
「俺は大丈夫だ、俺ががんばらないと敦美の学費だって不安になるだろ?
がんばるから、心配するな。
しっかり勉強するんだぞ。
何かあったらメールでも電話でも遠慮なくして来い!いいな。」
「うん。そうする。私もがんばるから。」
「敦美・・・そういうときは、がんばるっていうなよ。
直兄様がいないとさびしいって頼ってほしいんだけどな。」
「ご、ごめんなさいっ!」
「敦美らしいけどな。あの・・な、明日の夕方さ、ちょっと付き合ってくれないか?
今なら俺とフリーパスでデートできるってわけだ。ははは。」
「うん、いいよ。」
「よし、じゃ、家に帰ったら着替えて出発な。」
「えっ、私が高校の女子寮に入るの?」
「ええ、あなたここにきてからよく言ってたでしょ。
自分の自由にいろんなことがしたいって。
だからもう高校だって2年になるし、直弥さんもお父さんの仕事に慣れてきたことだし・・・そろそろお嫁さん探しもしなきゃね。」
「俺はまだそんな・・・それに、敦美を急に寮にいれるなんて。
やっと、俺たちは兄妹としてわだかまりなく話せるようになってきたのに。」
「いえ、世間ではどうみられるかわからないわ。
そうでしょう・・・お父さん。」
「ああ、とくに直弥は今大切な時期だからな。
敦美は年は離れているとはいえ、血はつながってはいないんだから、誤解をまねくもとだ。
だから・・・敦美、すまんね。
そのかわり卒業したら、いい縁談話をたくさん用意してあげよう。
いや、敦美はかわいいから、すぐに彼氏ができるかもしれんな。
いい男なら、応援するぞ。」
「ま、まだ、そんな人いませんってば・・・。
でも、お兄様たちが私がここにいることで、立場が悪くなってしまうのは困るので私・・・寮生活がんばります。
2年間じゃないですか。
それに、休日とか帰りたいときはここにきていいんでしょう?」
「それがね・・・この家はお父さんの部下の人に住んでもらうことになってね。」
「ええっ!!」
「そんな話は俺はきいていません!いったいいつの間に?」
「ああ、直弥。じつはな、1年ほどおまえにはアメリカに行ってもらうことになる。
昨日、話が出てただろう。
ワシントン支社で社員たちがうまくかみ合ってないらしくてな。」
「それで、1年もですか?」
「まぁ、騒動が落ち着くのは3か月もあれば落ち着くだろうが、ついでに支社長としてな・・・がんばってみてくれないか?
私ももう年なのでな・・・飛び回るのはかなりきついんだ。
それと私たち夫婦は工場のある福井の方へ行く。
古い工場がちょっと不安でな。
点検の用事と工場の仲間たちとのんびりした空気で生活してみようかと思ってな。」
「じゃ、冬弥はどうなるんです?」
「俺は心配いらないよ。俺はどこでも仕事できるし、都内にオシャレなマンションでも借りるから。」
「よし、決まったな。」
と、淡々とした感じで家族はバラバラになることが決まったのだった。
寝る前になって、台所で水を飲もうとやってきた敦美に直弥が声をかけた。
「大丈夫か?」
「うん、直兄様もワシントンなんて、大変なのに。」
「俺は大丈夫だ、俺ががんばらないと敦美の学費だって不安になるだろ?
がんばるから、心配するな。
しっかり勉強するんだぞ。
何かあったらメールでも電話でも遠慮なくして来い!いいな。」
「うん。そうする。私もがんばるから。」
「敦美・・・そういうときは、がんばるっていうなよ。
直兄様がいないとさびしいって頼ってほしいんだけどな。」
「ご、ごめんなさいっ!」
「敦美らしいけどな。あの・・な、明日の夕方さ、ちょっと付き合ってくれないか?
今なら俺とフリーパスでデートできるってわけだ。ははは。」
「うん、いいよ。」
「よし、じゃ、家に帰ったら着替えて出発な。」