抱えきれないほどの花束をあげよう!
敦美がマンションにもどると、七橋苑加がマンションの前でうろうろしていた。
「叔母様・・・。」
「敦美ちゃん、冬弥さんからいろいろきいたわ。
でもね、でもね・・・お願い・・・享祐はあなたを絶対捨てたりしてないの。
それはわかって。お願い、そんなことする子じゃないの。」
「顔をあげてください。私、享祐さんを恨んでませんから。
とにかく、部屋へ・・・入ってください。
今、兄は外で仕事だから私だけです。」
「ありがとう。じゃ、ちょっとだけね。」
「事情は私よくわからないんです。
でも、さっき都築さんていう、食器メーカーの副社長って人と話をして、享祐さんのお父さんにはいろんな複雑な事情があるんだなってことがわかりました。
私なんかのことまで探りにきたんですよ。
私がどんな脅威になると思ったのかしら。
そう考えるとね、きっと享祐さんが行かないと困ることが起こったんだとしか思えないし、私が嫌われたわけではないんじゃないかなって思って。」
「当たり前です!
敦美ちゃんはとてもいいお嬢さんよ。
享祐はいい歳をして生徒を好きになってしまった自分はバカなのかって言ったりしてたこともあったけど、必ず最後は敦美からは目が離せない。
敦美がかわいくて仕方がないんだって言ってたわ。」
「えっ・・・そうなんですか・・・うれしいです。」
「私が知っているのはね、あの田神享我っていう父親は初めに政略結婚した妻をじつは愛してた。
だから、享祐の母親が身をひいた。
でも奥様は体の弱い人だったみたいで、子どもにも恵まれずに亡くなってしまったの。
それからね、いつの間にか、若い妻と子どもを連れて再婚をしたの。
不思議だったわ。旅行に行ってもどってきたら、子連れで再婚なんてね。
これは私の勘なんだけど、跡取りと言われてる息子は本当に田神の息子なのかしら?」
「もし、別にお父さんがいたらどうなるんですか?」
「さぁ、相続するのは奥様でしょうし、奥様の意見でいろいろとかわってくるとしか言えないわね。
あとは・・・田神が遺言を残している場合だけど・・・。
陶芸の世界も難しいことがあるみたいで、どうなるのやら。
ただ、享祐は根っからの芸術家だから、陶芸の世界やビジネスについてはどうなのかしらね。
私がいえるのは、決して・・・決してあの子は敦美ちゃんを捨てたんじゃないし、嫌ってなんていないの。
大好きなんだもの。
敦美ちゃんの幸せを一生懸命に考えた答えを手紙にしただけなのよ。
それをわかってほしくて・・・私。」
「わかってますから。叔母様が教えてくださって私、勇気が出てきました!
享祐さんは私を大切に思ってくれているから、いっぱい考えてくれたんだって。
私もその思いにこたえたい。
叔母様・・・これからも私と仲良くしてください。」
「敦美ちゃん、ありがとう。
いつでもうちに遊びにきて。
みんな敦美ちゃんがいなくなって淋しがってるわ。」
「はい、明日でも甘いもの食べて元気出さなきゃ!なんてね。」
「ええ。待ってるわよ。食べていって。」
七橋苑加は笑顔になって帰っていった。
敦美も享祐の本音が少し聞けてうれしかった。
「叔母様・・・。」
「敦美ちゃん、冬弥さんからいろいろきいたわ。
でもね、でもね・・・お願い・・・享祐はあなたを絶対捨てたりしてないの。
それはわかって。お願い、そんなことする子じゃないの。」
「顔をあげてください。私、享祐さんを恨んでませんから。
とにかく、部屋へ・・・入ってください。
今、兄は外で仕事だから私だけです。」
「ありがとう。じゃ、ちょっとだけね。」
「事情は私よくわからないんです。
でも、さっき都築さんていう、食器メーカーの副社長って人と話をして、享祐さんのお父さんにはいろんな複雑な事情があるんだなってことがわかりました。
私なんかのことまで探りにきたんですよ。
私がどんな脅威になると思ったのかしら。
そう考えるとね、きっと享祐さんが行かないと困ることが起こったんだとしか思えないし、私が嫌われたわけではないんじゃないかなって思って。」
「当たり前です!
敦美ちゃんはとてもいいお嬢さんよ。
享祐はいい歳をして生徒を好きになってしまった自分はバカなのかって言ったりしてたこともあったけど、必ず最後は敦美からは目が離せない。
敦美がかわいくて仕方がないんだって言ってたわ。」
「えっ・・・そうなんですか・・・うれしいです。」
「私が知っているのはね、あの田神享我っていう父親は初めに政略結婚した妻をじつは愛してた。
だから、享祐の母親が身をひいた。
でも奥様は体の弱い人だったみたいで、子どもにも恵まれずに亡くなってしまったの。
それからね、いつの間にか、若い妻と子どもを連れて再婚をしたの。
不思議だったわ。旅行に行ってもどってきたら、子連れで再婚なんてね。
これは私の勘なんだけど、跡取りと言われてる息子は本当に田神の息子なのかしら?」
「もし、別にお父さんがいたらどうなるんですか?」
「さぁ、相続するのは奥様でしょうし、奥様の意見でいろいろとかわってくるとしか言えないわね。
あとは・・・田神が遺言を残している場合だけど・・・。
陶芸の世界も難しいことがあるみたいで、どうなるのやら。
ただ、享祐は根っからの芸術家だから、陶芸の世界やビジネスについてはどうなのかしらね。
私がいえるのは、決して・・・決してあの子は敦美ちゃんを捨てたんじゃないし、嫌ってなんていないの。
大好きなんだもの。
敦美ちゃんの幸せを一生懸命に考えた答えを手紙にしただけなのよ。
それをわかってほしくて・・・私。」
「わかってますから。叔母様が教えてくださって私、勇気が出てきました!
享祐さんは私を大切に思ってくれているから、いっぱい考えてくれたんだって。
私もその思いにこたえたい。
叔母様・・・これからも私と仲良くしてください。」
「敦美ちゃん、ありがとう。
いつでもうちに遊びにきて。
みんな敦美ちゃんがいなくなって淋しがってるわ。」
「はい、明日でも甘いもの食べて元気出さなきゃ!なんてね。」
「ええ。待ってるわよ。食べていって。」
七橋苑加は笑顔になって帰っていった。
敦美も享祐の本音が少し聞けてうれしかった。