抱えきれないほどの花束をあげよう!
レギュラーメンバーはその他の部員たちよりも練習時間も長く、ミーティングも済ませてから食事をするので、食事室のテーブルをいったんきれいにしてから、敦美は料理を並べる。
「おおっ、今日はけっこうカツがでけえ!」
「あ、あの、チキンカツですから。」
「俺は何でもいいよ。大きければ・・・。」
「おぃ、みんな、がっつくなよ。
レギュラーはみんな貧乏だと思われるぞ。」
「そ、そんなこと思いません。
お腹すいてるならいっぱい食べていただいた方が、用意してる私たちはうれしいですから。」
「ほら、敦美ちゃんもいっぱい食べてほしいって言ってるじゃないですか。
俺、敦美ちゃんも食べたいなぁ・・・。」
「や、やだ・・・もう、知らないです!」
「バカ、何を言ってるんだ!」
「すいません・・・。」
食事のあと、部員たちは休憩と勉強時間をとっていた。
敦美はテニス部のマネージャーたちの洗濯の補助と客室の掃除をしていた。
「高瀬さん・・・」
「あ、三郷キャプテン。何かご用ですか?」
「いや、あの、さっきはうちの坂部がセクハラ発言してすみませんでした。
あいつは悪気はないんですが、お調子者なので・・・余計なことを言ってばかりで。」
「ああ、気にしてませんから。坂部さんがいつも明るくてあっけらかんとしておられるのは知っていますし、冗談なのもわかっていますから。気にしないでください。」
「それと、昨日の夜・・・俺がしたこと。」
「あ、あれももとはといえば私が、お勝手でつまずいて・・・不可抗力っていうか。
もう、大丈夫ですから。」
「不可抗力じゃない!あれは・・・君を助ける格好でわざと、俺が狙ってキスしたんです。」
「えっ。あ、あの・・・。」
「もうわかってるはずだ。ペンションの主人から高瀬さんを紹介してもらったときから俺は君を意識しないではいられなかった。
きれいで、働き者で、仕事ぶりやみんなとのやりとりを見てて俺は、ますます君のことが知りたくなってしまった。
けど、俺には目標があるし、この部のメンバーをみていかなければならないし。
あと1年は学生だけど・・・付き合ってほしいと思ってる。
君も、もしそう思ってくれてるなら・・・」
「私はだめです。ここのバイトが終わったら、私の目標のために準備をしなきゃ。
私は高校を卒業したら、北海道へ行くんです。
2年の間、お花を中心とした農業をおぼえて、お花屋さんになるつもりです。」
「それなら、ちょうどいい。
お互いが勉強してる間は、有効に時間を使い、君がお花屋さんになったときには俺も社会人として君を迎えに行ける。」
「いえ、私は・・・そういうのは今考えられなくて。」
「何かあったの?男が信用できなくなるようなこと。
あったんだね。」
「プライベートなことなので、すみません・・・失礼します。」
敦美が建物の中へ戻ろうとすると、三郷は敦美の右手首をぐいっと引っ張って抱きしめた。
「言ってくれませんか。何を言われても驚きませんから。
何も言わずに去られたくないんです。」
「私には婚約者がいるので、そういうお付き合いはできないんです。
ご、ごめんなさい!」
「えっ・・・嘘だ。
婚約者がいる娘がこんなむさ苦しい男ばかりいるところで働いているわけない。」
「ちょっと事情があって・・・ごめんなさい。離してください。」
「おおっ、今日はけっこうカツがでけえ!」
「あ、あの、チキンカツですから。」
「俺は何でもいいよ。大きければ・・・。」
「おぃ、みんな、がっつくなよ。
レギュラーはみんな貧乏だと思われるぞ。」
「そ、そんなこと思いません。
お腹すいてるならいっぱい食べていただいた方が、用意してる私たちはうれしいですから。」
「ほら、敦美ちゃんもいっぱい食べてほしいって言ってるじゃないですか。
俺、敦美ちゃんも食べたいなぁ・・・。」
「や、やだ・・・もう、知らないです!」
「バカ、何を言ってるんだ!」
「すいません・・・。」
食事のあと、部員たちは休憩と勉強時間をとっていた。
敦美はテニス部のマネージャーたちの洗濯の補助と客室の掃除をしていた。
「高瀬さん・・・」
「あ、三郷キャプテン。何かご用ですか?」
「いや、あの、さっきはうちの坂部がセクハラ発言してすみませんでした。
あいつは悪気はないんですが、お調子者なので・・・余計なことを言ってばかりで。」
「ああ、気にしてませんから。坂部さんがいつも明るくてあっけらかんとしておられるのは知っていますし、冗談なのもわかっていますから。気にしないでください。」
「それと、昨日の夜・・・俺がしたこと。」
「あ、あれももとはといえば私が、お勝手でつまずいて・・・不可抗力っていうか。
もう、大丈夫ですから。」
「不可抗力じゃない!あれは・・・君を助ける格好でわざと、俺が狙ってキスしたんです。」
「えっ。あ、あの・・・。」
「もうわかってるはずだ。ペンションの主人から高瀬さんを紹介してもらったときから俺は君を意識しないではいられなかった。
きれいで、働き者で、仕事ぶりやみんなとのやりとりを見てて俺は、ますます君のことが知りたくなってしまった。
けど、俺には目標があるし、この部のメンバーをみていかなければならないし。
あと1年は学生だけど・・・付き合ってほしいと思ってる。
君も、もしそう思ってくれてるなら・・・」
「私はだめです。ここのバイトが終わったら、私の目標のために準備をしなきゃ。
私は高校を卒業したら、北海道へ行くんです。
2年の間、お花を中心とした農業をおぼえて、お花屋さんになるつもりです。」
「それなら、ちょうどいい。
お互いが勉強してる間は、有効に時間を使い、君がお花屋さんになったときには俺も社会人として君を迎えに行ける。」
「いえ、私は・・・そういうのは今考えられなくて。」
「何かあったの?男が信用できなくなるようなこと。
あったんだね。」
「プライベートなことなので、すみません・・・失礼します。」
敦美が建物の中へ戻ろうとすると、三郷は敦美の右手首をぐいっと引っ張って抱きしめた。
「言ってくれませんか。何を言われても驚きませんから。
何も言わずに去られたくないんです。」
「私には婚約者がいるので、そういうお付き合いはできないんです。
ご、ごめんなさい!」
「えっ・・・嘘だ。
婚約者がいる娘がこんなむさ苦しい男ばかりいるところで働いているわけない。」
「ちょっと事情があって・・・ごめんなさい。離してください。」