FOUL GAME


初対面で、麻さんの親友で、
顔なんかまともに覚えてなくて

『元気だせよ、
大学生っぽいじゃん』

「、、、」

『まあ、、みんな一度や二度は
そういうことあるって!』

「、、っ、」

『もあ??』

「なんで、、笑ってられるんですか、、」

『え?』

「、、、いよ、、麻さん、、」

『もあ?』

『ひどいよ!だいっきらい!!』

わたしは、電話を切った

---♪〜♪〜♪
着信中:麻さん

すぐに、またかかってくる

わたしは携帯を布団に放り投げた

なんで、麻さんに怒ったのか、
自分にもわからない

自分の身に何が起きたのかもわからない

ただ、悲しくて怖くて、苦しかった

初めて好きな人に抱かれた
高校生の思い出が蘇る

暖かくて恥ずかしくて
嬉しくて嬉しくて嬉しくて
すごく、すごく、幸せで

そういうことをするのは、
大好きな人とだけだと信じてた

それなのに、、

覚えてもいないし、
初対面で、、、

自分が信じられなくて、
その夜わたしは朝まで泣いた

携帯は、しばらく鳴り続いていた
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