FOUL GAME
「じゃあ、それだけなんで、、
おやすみなさい」

『おう!ありがとな!
え、てかもあ、もう寝る?』

「いや、明日休みなんでまだ、、」

『まじ?じゃあ、今から飲もう?』

わたしの所属するサークルは、
いわゆる飲みサーというやつで、
飲み会はしょっちゅうだった

ご飯行こう!よりも
飲みに行こう!の方が圧倒的に多い

だからこの麻さんの言葉も
不自然ではなかったけれど、
わたしはさっきから聞こえる
電話の奥の雑音が気になって聞いた

「麻さん、今どこですか?
誰かと飲んでません?」

聞きなれた雑音

居酒屋の、音な気がして

『お!さすがやん!
飲んでる飲んでる!
今ね、親友と一緒!』

「じゃあわたしお邪魔しない方が、、」

『へーきだよ!おいでよ!
飲もう!俺の親友イケメンだよ?』

「あはは、そこですか?
どこにいるんですか?」

『新宿だよ!』

「わかりました
終電までには行きますね」

すでに日付がかわるまで
1時間を切っていたが、
明日は休みだからオールでもいいだろう

『おう!ついたら連絡してな!』

「はーい!
それじゃ!」

この、判断が
のちにわたしを地獄へと落とすのだった
< 3 / 11 >

この作品をシェア

pagetop