コント集「出産」

弁護士「ふん、ああ言えばこう言う…」

検事「全然弁護士さんと話してる気がしないわ。…じゃーさ、あなたは、お父さんがバナナを食べてないとして、あのバナナの皮は一体誰が捨てたとお思いですか」

弁護士「決まってるじゃないか。息子さんです」

検事「いや、息子さんがお父さんを訴えてるんですよ。自分のバナナを風呂上がりにビールのつまみに食べたって。息子さんなわけないじゃないか」

弁護士「自作自演」

検事「まさか。目的は」

弁護士「決まってるでしょ。お父さんを有罪に持ち込み、損害バナナを沢山ふんだくろうって魂胆ですよ」

検事「損害バナナってなんだよ」

弁護士「損害賠償のバナナ版」

検事「損害賠償って言えよ」

弁護士「彼は高校で演劇部だった。自作自演はお手のものだった筈だ」

検事「彼は演劇部ですけど、裏方ですよ」

弁護士「なに」

検事「照明です」

弁護士「そうなの」

検事「役者さんにスポットライトを当てる仕事です。自分は役者やったことないんじゃないかな」

弁護士「それで今度は、自分にスポットライトを当てたくなったわけか」

検事「いや、うまいこと言わなくていいよ」