リタイム ーre-timeー
プロローグ
春の暖かい日差しに
ざわざわとした教室。
「今日転校生が来るんだって!」
「どんな子かなー!今朝ちらっと見えたんだけど、ショートカットの女の子だった!」
「楽しみだねっ!」
私のいる廊下に楽しげな声が聞こえてくる。
「今日はー転校生を紹介するぞー。
ほら、佐中、入っていいぞ。」
担任のその声で私は教室のドアを開け、そこに足を踏み入れた。
「…初めまして。佐中由莉です。
……よろしくお願いします…。」