ぼくらの夏休み

夕方

優汰がいなくなりカラオケもダメになったのでまたパッショーネに戻ることになった。

「そんなに俺達といたいなら一言くらい椿ちゃんに言ってからにしてほしいよな」

「でも、そこが優汰らしいからいいんじゃないか?でも、ちょっと抜けててすぐに見付かるけどなぁ」
俺と良太は優汰について話していた。
絢さんはタバコをすって店のソファーでだらけていた。

「絢さーん、いいんですかー?そんなにだらけてて?」

「いいのいいのー。どうせ客なんてあんたらしかいないんだし」

確かにそうだった。
客は俺と良太だけで他にはいない。
しかも、店の外には「CLOSE」の掛札がかかっていた。
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