今日も私はついてない。

『お前新入生だよなぁ？俺に逆らって生きてけると思ってんの？』

先輩の顔がどアップになる。
…うわ。
後ろの取り巻きもニヤニヤしてるし、なんかだんだんこっちによってきてる気がする。
誰でもいいから助けてほしい。切実に。



『なにやってるんですか』



そんな願いが通じたのか誰かが先輩の背後から声をかけてくる。

俯いていた顔を上げると物凄いイケメンがいた。
真っ黒な髪にそれと同じ切れ長で真っ黒な瞳。すっと通った鼻筋に薄い桜色の引き締まった唇。細めで高身長。まさにイケメン

思わず見蕩れそうになる。
きれいだなぁ…なんて場違いな感想を抱いてしまうのもしょうがない。

…しかしあれですね。なんかイケメン君までめっちゃ怖い顔してますね。睨みすぎでしょ。威圧感はんぱないよ。