私の嘘を完成させて

掴まれている手に触れる。

「お。お嬢さんもその気?」

ふざけんな。
鬱陶しい。

「生憎ですが間に合ってますので。」

少し力を入れて振り払う。
一瞬目を見開いた銀髪だったけど
すぐに…

ニヤっ

「お嬢さんおもしれーな」


何がだよ・・

「へぇ。新(アラタ)に落ちない女もいんだな」

「振られてやんのー」

「あ?うっせーなぁ。
飯作ってやんねーぞ」

目の前でまたなにやら
言い合いが始まった。

ねぇ。もう帰っていいですか?


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