私の嘘を完成させて
「私、1人で行きたいので。」
だから早くここからいなくなれ。
「えー一緒に行こうよー」
目をうるうるさせながら
上目づかいで見つめてくる
この童顔はきっと甘え上手。
そんな手に乗るか。
「無理です。」
こんな奴らと学校なんて行ったら
目立ちそうで嫌。
あれでしょ?
学校に行くと女子がキャー!みたいな。
んで、私が「何あの女」
みたいになって虐められるみたいな。
私はこの1年間は静かに
過ごすって決めてるんだ。
「無駄な抵抗すんなよー」
「あなた達と学校に行く位なら
今日は休みます。」
冷たい声を出して私をずっと見ていた
黒髪の彷徨という男を睨み付ける。