私の嘘を完成させて

あの彷徨ですら
少しだけ目を見開いて
ポカーンとしている。

「しっ、死ねとは何だよ!」

「うるせぇ。死ね。」

そう言って海は
ベランダへ出てってしまった。

「え。あれ海?」

そう言う栄斗は海に
死ねと言われたのが
よほどショックだったのか
涙目で私達を見てくる。

「どうしたんだ?あいつ。」

「さぁ…」

海はそこから口を
開くことなく
ボーっと考え事を
しているようで…


…海が変だ。


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