私の嘘を完成させて

今の時間は丁度日付が
変わったくらい。

もうバスだってないし、
駅までは遠すぎる…。

ブーブー

心配していると
ポケットの中で震える携帯。

何気なく開いてみると

【新着メール1件】

誰だろ…

【南那ちゃん。
お家泊めてください。
皆には言わないで】

そのメールは
紛れもなく今彷徨の家を
勢いよく出て行った
海からだった。

とりあえず私は

「あ。私尚人さんに
電話かけなきゃ
いけなかったんだ。」

すぐ戻るね。

そう言って彷徨の家を出ると。


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