私の嘘を完成させて

ベッドの上で
スヤスヤ眠る彷徨の前に立つ。

「…彷徨。朝だよ。」

控えめに声をかけてみても
起きない。

寝顔を観察してみると
・・・・ほんと綺麗な顔。

まつ毛が長くて
鼻は綺麗な筋が通っていて
唇はきれいな形で…って

何観察してんだ。
変態か。私は。

「かーなーたー
起きてー。」

「…ん」

色っぽい声を出す彷徨に
少し緊張を覚えるけど

「ご飯冷めちゃうよ。」

冷静を保って起こす。

「…あぁ。」

お。案外寝起きがいいのね。

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