私の嘘を完成させて

「ったく。海はいつまで
拗ねてんだ?」

後片付けをしながら
呟く新はちゃんと
海の分の朝ごはんも
用意してて…

「…どこいんだよ。あいつ」

あの後彷徨に何されたか
分からない栄斗は
やつれていた。

ほーんと。
いつまでそうしてるの海。

このままじゃ本当に
気まずくなっちゃうよ?

ピンポーン

「あ。帰ってきたね。
彷徨出てあげなよ。」

「何で俺が。」

「彷徨の一言で
出ていったんだから
迎えてあげなよ。」

「ったく。行くぞ南那」

え。なんで私まで…。

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