私の嘘を完成させて
「彷徨、飲み物もらっていい?」
この人達は無視しよう。
どうせ私に拒否権はないんだから。
「冷蔵庫になんかしら入ってる。」
勝手に開けて飲めって事か…。
ギャーギャー言い合いしてる
皆をほっといて冷蔵庫に向かう。
「お。ラッキー」
一言呟いてそのまま
気付かれないように
ベランダに出る。
煙草に火をつけて
冷蔵庫から持ってきた
缶を開けてグビっと飲む。
「ぷはっ。うまっ」
「この不良娘。」
「…タイミング図ってんの?」
この男はいつもタイミングが悪い。
「…彷徨」