私の嘘を完成させて
「朝先に教室に行ったからって
責任感じてんだよ。栄斗。」
悪かったと言ってそれ以上何も
言わない栄斗の代わりに海が
代わりに教えてくれた。
「…栄斗は何も悪くないよ。」
そう言うと栄斗は悲しそうに
少しだけ笑って生徒会室を出て行った。
「栄斗?」
「ほっといていいよ。」
いや。気になるから。
「さて、南那ちゃん。」
愁のさてから始まる言葉は
ろくな事がない気がする…
眼鏡の後ろの瞳が少しだけ
怖くなる。
「南那ちゃんを昨日
倉庫に閉じ込めた奴等だけど。」
あ。忘れてた。
「どうする?」
どうするとは…
嫌な予感しかしない。