ラフに生きて、君の強さに嫉妬する。
「だ、大丈夫ですか…?」
おそるおそるそう声をかけると、アオイさんの鋭い目が私を睨んだ。
「この状態みて大丈夫そうにみえる?
もうオレ、死にそう」
そ、それはそうだけど…
それなら帰ればいい話なのでは…
そんなこと先輩に言えるはずがなく、引き下がる私。
すると部長が、コツンとアオイさんの頭を叩いた。
「こら、だるいからって美波ちゃんに八つ当たりしない」
「あー、暴力だー。病人に暴力振るいましたよー」
「病人はさっさと帰れ」
「だって傘ないんすもーん」
アオイさん、よく先輩にそんな口きけるな…
アオイさんってちょっと怖いもの知らずなのかな。
そんな事を思いながら、2人のやりとりを見てアハハと笑う。
面白くて笑っているわけではない。
どう反応していいのかわからなくて、苦笑しているのだ。