ラフに生きて、君の強さに嫉妬する。







翌日の放課後、部室で部長と今日もアオイさんは休みなのかと話していると、部室のドアがガラッと開いた。





そこにはマスクをしたアオイさんの姿があった。






「アオイ!復活か!」



「はい、心配かけました」





アオイさんの声は少し鼻声で、聞き取りにくい。





アオイさんが机の上に荷物を置こうと、机に近づくとその机の上に何か乗っているのをみつけた。




それは私の昨日描いた絵。




アオイさんなんていうだろ?





「誰っすか、机の上に変な落書きの紙載せてる人!」





らっ…落書き!?





アオイさんの言葉に固まってしまう。




一生懸命描いたのに落書きって…





「ア、アオイ。それ、昨日美波ちゃんが模写した校舎の絵…」





部長の言葉にギョッとしたアオイさんは、私とその絵を交互にみる。




私ってそんなに下手なんだ…




「ぶっ。お前下手だなぁ」




アオイさんのストレートな言葉が胸に突き刺さる。




そんなに言わなくても……





< 24 / 31 >

この作品をシェア

pagetop