ラフに生きて、君の強さに嫉妬する。
「美波ー、おまたせ」
友達三人がパンを持って私のところへやってきた。
おまたせなんて、思ってない。
この人達は、絶対そんなこと思わない。
「…って、え?」
私の近くにいるアオイさんをみて、三人はキョトンとしていた。
「なんだ、友達いるんじゃん」
アオイさんははぁ、とため息をついて、その場から去っていった。
何がしたかったんだろう…
「ねぇ美波…」
珍しく真面目な友達たちの声。
「あのイケメンな人だれっ!?」
「えっ?」
三人が顔を見合わせて次々に喋り出す。
「超かっこよかったよねー!」
「最後のため息とかやばいっ!」
「自然なイケメンっていう?
ホストみたいな感じがないからいいよねー」
「そうそう!クールで無表情な感じがいい!」
三人が言っていることが理解できずに、キョトンとしてしまう。
「ね、誰?まさか彼氏じゃないでしょ?」
「…部活の先輩だけど…」
「美術部にあんなかっこいい人いるんだー!」
かっこいい?
アオイさんが?