旦那様は、イジワル御曹司~華麗なる政略結婚!~
 
「――ちょっとはおしとやかになれよ、じゃじゃ馬」

唇を離した颯は、ステンドグラスから差し込む陽光に幸せそうな笑顔を煌かせながら言う。

悔しいぐらいに綺麗なその顔はやっぱり世界一の王子様で、私は憎まれ口を返しながらも、頬を染めて満面の笑みを浮かべてしまうのだ。

「そのじゃじゃ馬が大好きで十五年も惚れてたくせに。ま、颯が俺様な態度卒業したら、考えてあげるわ」


――浅葱真奈美。子供の頃から結城家の御曹司に嫁ぐため努力してきた女の子は、紆余曲折ののち、最高の旦那様と最高の結婚式を迎え、世界一幸せな花嫁になったのでした。



おしまい。
 
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