【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち
家につくと植木さんや奥野さんに遠山さん、そして組員さんたちがたくさん出てきて
「結衣さんご無事で」
「あぁ良かった」
「ほんと良かった」
「私は無傷なんだってば」
そう言いながらもとても心配をかけて申し訳なかった。
「ご心配かけてすみません。でも、あれは不可抗力っていうか、やんちゃしたわけじゃないのでね」
チラッと植木さんの様子を伺った。
「結衣さんはやんちゃなさらなかったようでごぜぇやすね」
「そうよ。五郎ちゃん支える為に踏ん張ってたから何も出来なかったわよ」
「そら頑張りなさった」
「そうなのよ。もっと誉めてよ」
隼が後ろから嬉しくて結衣のテンション高いって笑ったけれど今はもう止められない。
「やんちゃはこれからなの」
私の言葉に植木さんは目を大きく開いて驚いたふりをしてみせた。
「あれよあれ 極道し~てても心の錦♪どんな花よりきれいだぜ♪」
私が歌うと奥野さんが大笑いしながら
「結衣ちゃんそんな歌ようしっとるな」
「おばあちゃんが歌ってたの。」
「何はなくとも根性だけは~♪」
遠山さんが歌いだした。
「行くぜこの道どこまでも~♪」
最後は植木さんたちと大合唱してこれって極道の歌?なんて大笑い。
「さぁ琉のとこ行こう」
私は玄関を入りパタパタと由香里さんの部屋まで先に上がって走って向かった。