【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち



少し走った車が繁華街の中へ入ると


ブティックの前で止まった。


「何か買うの?」


降りて隼と手を繋ぎながら訪ねると


「結衣、最近何も買ってないだろ」



「いや、冬眠システムを採用って話してるぐらいだからいらないよ」


家の中にいる方が多い私はガラガラと洗えて扱いが楽な服の方が便利だ。



「コートぐらい買えよ」


隼が手にしたベージュのAラインの可愛いコート。


「可愛い」


「サイズいいか?」


合わせてみてOKサイン。


コートぐらいといったのに、案の定あれもこれもと選び出す。


「隼ってば」


「いいんだよ。あれば出かけたくなるだろ?」


それは、またある事を示唆するデートのお誘い。


「うん」


笑顔を返すのは喜んで誘いを受けた印。




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