【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち
「…で…デートなんでしょ?」
ツンツンと明日実さんをつつくと小さく笑いながらコクリッと頷く。
「ほほ~。隼、デートだって」
「もっといいとこ行けよ」
大和さんは隼の顔にピスターチオをぶつけ
私にはオリーブを口に入れてくれた。
「ほんと司くんも大和さんも結衣ちゃんがスキよね。でもその気持ちもわかるのよ。私もどんどん嵌るもの」
「あ…有難うございます」
慌ててお辞儀をする私にクスッと笑い
「でも、私は結衣ちゃんみたいにはなれないわ」
それは、司に向けた言葉だと思う。
「結衣は1人でたくさんだよ」
慌てたように司が言った。
「そうだ。1人じゃなきゃ身がもたない」
大和さんまでのっかった。
「結衣は俺じゃなきゃ無理だ」
「ちょっとみんな酷いっていうか 明日実さん私って何かこう、犬とか猫とか蛙みたいな感じ?わざとじゃないんだけどそういうペットがハラハラさせて手をやかせてしまう状態で自分でも複数だったらみんなが大変なんだと思う」
「結衣は蛙もペットか」
「蛙って言ってた?」
あはははは