【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち


ボスのところへ行く事を告げ琉を抱くと突き当りのドアに手をかけた。


「結衣さんお待ちくだせえ」


三浦さんだ。


今日はボスたちが繋がれていないらしくこのままでは琉もろともひっくり返るところだった。


せっかく自由なのに繋がれてしまうのは可哀相。


だから琉を三浦さんに抱いてもらって外へ出る事にした。



三浦さんに抱かれるとニヤッと笑うのも日常だ。


それに反応して三浦さんもニヤッと笑うのも日常だ。


私の姿を見たボスたちが飛びつき未だにひっくり返り舐めまわされるのもこれまた日常。



「あはははは。よく何年も飽きずに舐めてくれるよね」


「ひっくり返されてもめげない結衣さんも立派なもんでごぜぇやすよ」


琉を抱いたまま三浦さんがその場にしゃがむとレオとロッキーは琉の傍に。


一瞬顔を引きつらせるけれど泣く事もなくくすぐったさから琉の笑い声が響く。


「菫ちゃんは自分からひっくり返って待っていやすね」


「そうなのよ。学習したみたいよ」


「それは学習なんですかい」


「身を護る学習よ」


寝転がる菫をひとしきり舐めると寄り添うように横へ寝そべる。


私にはずっと遊ぶ気満々なのに尻尾を掴んだり乗っかったり乱暴な菫の方が上位に立ったのかもしれない。





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