【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち
花の手入れが終わり雑誌を見ていると琉も目を覚ました。
抱き上げて窓から外を眺めると門から車が2台入ってきた。
1台は司の車だ。
私は急いで玄関へと向かった。
玄関へつくと三浦さんがいて司と明日実さんと話しをしていた。
「さすが三浦さん」
思わず叫ぶと
「三浦が先かよ」
司が笑っている。
「お帰り司!明日実さんもいらっしゃい」
我さきにと明日実さんよりも早く手を出し琉を抱き上げたのは司だ。
琉の名前を呼びながら頬ずりをし
「菫はまた桐生か?」
「聞くだけ野暮よ」
司は桐生さんの方がかっこいいとすでに菫にはフラれている。
玄関を入ると男性陣のライバルの桐生さんと一緒に菫が出迎えに来た。
「司くんお帰りなさい」
「はい。ただいま」
片手で琉を抱き片手を菫に差し出し手を繋ごうとしたが
「きーたんがいい」
子どもは時に残酷だ。