【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち
家について自転車を止めながらも
「三浦さん婚活しましょう。婚活」
私がいくら真剣に言ったって今の生活に満足してるなんて驚く事を言う。
でも、居心地のいい家があってご飯が食べられ可愛い菫や琉がいる。
私の事をするにも組の事をするにもすぐに動けてこうやって話ながら出かけるのも楽しいと言われると何となくわかる気もしてしまうから困る。
「それでもキュンッとかドキドキとかそういうの必要じゃない」
「キュンッていうのはちーとわからねぇですがドキドキは心臓が痛くなるぐらい結衣さんといれば体験させてもらってやすしね」
「それは、違うドキドキでしょ」
廊下を歩きながらも話していると植木さんに
「盛り上がってやすね」
私と三浦さんに笑いながら話しかけられた。
「三浦さんの婚活について話してたのって植木さん植木さんも独身じゃない。もーみんな何でよ」
「あっしですかい。いやぁもう今更ね。忙しくて結婚なんざする暇もなかったでごぜぇやすよ」
「あ、響さんと隼に暇だから結婚したって言われてるよって言っておきます」
「こら結衣さん」