【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち
だけど考えたくもないもしもが起こりうる世界だからこそ備えたいわけだ。
そして何よりも私の中の記憶にどうとどめるかという事が問題なわけで、以前であれば怖い出来事、酷い人たちと片づけていた世界へ足を踏み入れた。
悪と捉えるか
上手く納得出来る理由をみつけて記憶するか
もしくは跡形もなく記憶から抹消させなければならない。
組員さんたちとの会話の中にもそんな物騒極まりない会話も出てくるわけで、一瞬顔が強張るけれどそれは、以前よりも私を姐さんとして認めてくれたからなんだと思う。
そう考えると隼だけは、私を極道の姐さんと認めていないようにも思えるが姐さんである自覚を持てとはいう。
危機感を持てとも耳にたこが出来るほど言われる。
要するに極道に染まってほしくないという隼なりの愛情表現なんだとこのあたりは上手く理由づけが出来た。