【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち
当日は、お昼頃から春香さんと紗香ちゃんがやってきた。
佐和子さんは午前中からスタンバイOKだ。
「あんた達どうせなら今日は一日デートすりゃ良かったのに」
そんな事は頭にも思い浮かばなかった。
BRILLIAに行ける事だけで大満足だった私達にさらなる次のステップを想像させた。
「またお願いしたりしてもいい?」
「子ども達はどんどん大きくなるだけよ。あんた達も遊びなさい」
「私たちは老いるだけ?」
「佐和子悲しい言葉を言わないで」
菫と紗香ちゃんは手に手をとるとすぐに部屋を出て行ったので組員さんの部屋へ行ったんだと思う。
私と春香さんは少し早めに夕食まで食べた。
渡辺さんの作ってくれた親子丼に春香さんも大感激。
「最高でしょ」
「こんな美味しいの食べたことない」
「そんなもんにそこまで喜んでもらっちゃ」
「いやほんと最高なんだって」
出かける時間が近づくにつれ私達のテンションはどんどん上がりそれを知っている組員さんたちは
「楽しんできてくだせぇよ」
「子どもたちの心配はいりやせんからね」
「しっかりみておきやすよ」
かけていただく声に
「私もここに住みたい」
春香さんの呟きが私は嬉しかった。