【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち


悪い思い出のエアータオルで手を乾かして外へ出ると隼が立っていて


「何、ほんと過保護」


「2度同じ目には合わせねぇよ」


「隼、私たちは2児の親だよ。隼の時代は終わってるんだよ」


大笑いする私と吹き出す隼。


それでも、

「隼さん」フロアを歩くとかけられる声。



聞こえないふりなのか本当に聞こえないのか私の手をグイグイと引いて歩く。



「結衣」


バリトンで名前を呼ばれればキュンッとして


「隼」


見つめ合って微笑み合って束の間の恋人感覚


VIPルームのドアを開けた中はホロ酔い加減の大人たち。




0時を過ぎたシンデレラ達は1人の王子様を残して帰路につく。


待機しているのは2台の車。


1台は司の車で迷うことなく明日実さんもそこに乗車。


「何かさ、そういうことなの?」


「いや、まだ習慣みたいなもんじゃね?」


「大和に経過観察させるから」


私達3人はわが子の眠るお城へ向かい部屋へ辿りつく前に


もっと大人たちの楽しい時間に付き合わされた。


そしてそこで


五郎ちゃんたちが東京へ来るというホットなニュースを聞いた。








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