夏色かき氷【短編集】
空に浮かぶ今
空を見上げた。
過去を思い返し胸の痛む青。
今を大事にしたい、輝きたいと、願う夕空。
私には、憧れの人が何人かいる。どの人もみんな素敵で、がむしゃらに今を生きている。時間を大切にしている。
つらくても、つらくても、しんどくても、自分がしたいことだからと言い、前に進んでいる。
なりたい。彼女のように強く。
なりたい。彼のようにしなかやに。
空はいつでも、自分の心を映したり、逆に望みを反射しているようでもある。
あの人の頑張っている姿に、私は力をもらっていた、いつだって。
あの人の静かな理解に、私は自分の未熟さを受け入れる勇気が持てた。
会ったこともないけれど、私はあの人達と関われたことを幸福だと思う。
人間関係なんて、みんな上っ面だけだと思ってた。心から信用できる人なんていないと、孤独を好む自分だっている。
それでも、私は幸せだ。
会えなくても、支えられてきた。
遠いようで近い、まるで青空のような人達。これからも、あの人達の幸せを願っている。