発車の汽笛。


彼女がゆっくりとこっちを向いた。

その時、全ての音が消えた気がした。


「・・・・・もう時間だね」

そう小さく呟いた彼女。

僕は”うん”と返すこともできなくて。
ただ小さく頷いた。


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