世界に幸せの旋律を。~君と私が綴る物語~
「えと...」



あの夢の後は確か...なんかばぁばに言われたんだけど同じ時に私が泣き崩れちゃったんだっけ...。

そして、ばぁばはそんな私を見て焦った様に『気分転換にお散歩してくるけれど、すぐ帰ってくるわ』って本を持ったまま外に出て行ったけど、なかなか帰って来なくて。

私は何が起こったんだか良くわからなくて、震えながらばぁばを待ってたんだよね。

1人で心細かったな...

あの後、3時間後位で遠い街まで買い物に行ってたママが帰って来てくれたからよかったけど。

ママが来てくれなかったらどうなってたんだろ…

あの後一年間ばぁばの家でママと待ったし、警察のおじさんや村の人達も一生懸命探してくれたけど結局見つからなくて置き手紙だけを残して今の街に近い家に引っ越したんだっけー。

それに私...ばぁばが最後に何か大切な事を言ってくれたのに、よっぽど辛かったのかそこだけ忘れちゃったんだよね。

あの時にちゃんと覚えていれば、こんなに後悔だらけの夢を何度も見たりしなかったのかな。

他の事は嫌でも鮮明に脳裏にあるのに、その場面だけはすっぽり抜けてて。


私があんな事を私が言わなければ、ばぁばはあんな顔をしなかった?家にずっといてくれた?


その時の事をママに話したら「メロディーは何も悪くないわ」って言ってくれたけど、でも。






それでも...あの時......。
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