世界に幸せの旋律を。~君と私が綴る物語~
階段を降りた廊下には、美味しそうな匂いが漂う。

甘い香りと香ばしい香り。
彼女はそれが、自分の好物の匂いだと気が付き、頬を緩めたのと同時に、

「ぐーきゅるる…」

と彼女のお腹が小さく鳴り、頬を赤らめた。




勢いよく木製のドアを開ける。

部屋の真ん中にある目の前の机には、まだ少し湯気がたっているふかふかのパンケーキと野菜サラダ。

それと2つ並べられた椅子の1つには、少しふくよかな体型で長い茶髪をカールさせた女性。
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